クエンティン・タランティーノ監督の「18禁」の映画です。監督の名前を知っている人は、映像のエグさにちょっと引いてしまう人もいると思いますが、慣れれば(?)大丈夫です。それよりストーリー性とどんでん返しの構成が楽しめる映画です。
タイトル通り、ひどいヤツらが8人も出てきます。みんな個性派の名優が演じます。ただ、ヒゲ面やドロドロの衣装で、よく見ればあの俳優だとやっとわかるぐらいです。しかし、そこがなりきりの役作りの結果で、迫真の演技に圧倒されます。
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- 製作:2015年
- 日本公開:2016年2月27日
- 上映時間:168分
- ジャンル:サスペンス/アクション/西部劇
- 映倫区分: R18
- 公式サイト:http://gaga.ne.jp/hateful8/
豪雪の中、賞金稼ぎが運ぶ女とは?
時代は、アメリカの南北戦争が終わった頃の話。エイブラハム・リンカーンは出てきませんが、重要な役割を果たしています。なんといっても南北戦争を集結させ奴隷解放をした人物です。いまとなれば歴史の一幕ですが、白人の黒人差別は歴然と残る時代です。
豪雪の中、駅馬車で賞金稼ぎのジョン・ルース(カート・ラッセル)が運んでいるのはデイジー・ドメルグ(ジェニファー・ジェイソン・リー)という女。1万ドルの懸賞金がかかっていて、絞首刑にするためにレッドロックという町まで馬車を走らせているのです。このあたりは、西部劇そのもので、日本でいえば「お尋ね者」を捕らえて奉行所に運んでいるようなものです。
修羅場となる「ミニーの家」に投宿
その途中、2人の男を拾います。どちらもどこまで本当かわからないような適当なことを理由に同乗を頼まれ、ルースはシブシブ乗せます。最初の男は元北軍少佐マーキス・ウォーレン(サミュエル・L・ジャクソン)です。ちなみに、映画ポスターを見てもわかるように、メインに陣取り物語のキーマンになります。
駅馬車は、本来なら直接ロックレッドに行く予定だったのですが、あまりの猛吹雪のため、途中「ミニーの家」(道の駅にある休憩所兼雑貨店)で雪をやり過ごすために投宿することになります。さあ、ここには店を任された男1人と先客3人がいて、合計8人が集結することになります。
コーヒーをすすりながらそれぞれの素性が・・・
馬車で到着した4人も怪しいのですが、先の4人も一癖も二癖もある輩ばかりです。暖を取るためコーヒーをすすりながらそれぞれが会話をする中で、素性が明かされて行きます。聞けばもっともらしいことを言っていますが、どこまで本当かわかりません。荒くれた連中のこと、話がヒートアップすると最後は銃にモノを言わせようとします。
特に、南北戦争直後のこと唯一黒人のマーキスに対してあからさまに差別言葉で挑発し、ついに殺人に発展します。ところがです!この映画の面白いところは、その殺人とは別に、みんながおいしそうにすすっていたコーヒーに毒薬を入れてヤツがいたのです。
偶然に集まった8人なのに、毒薬で殺さなければならない理由は何なのか?毒薬を入れた人物は誰なのか?そして、毒薬を入れるところを見た人物が1人いて、ニンマリするのです。映画は終盤、一気に謎解きに入るのですが、ここから”18禁”の映像に圧倒されながら、タランティーノワールドを満喫することになるのでお楽しみに!
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