映画「ギリシャに消えた嘘」ー隠したい嘘が連鎖していくサスペンスを楽しむー

映画の前半はギリシャの観光案内のようで、乾いた空気感のある綺麗な映像が印象的な映画に仕上がっています。実際、映画の主要人物の1人であるライダル(オスカー・アイザック)は、パルテノン神殿を案内する開放的で楽しげなツアーガイドとして登場してきます。

もう2人キーパーソンがいます。チェスター(ヴィゴ・モーテンセン)とその妻コレット(キルスティン・ダンスト)です。少し年の離れた夫婦で、屈託のない笑顔のコレットからは、ギリシャ旅行を満喫する様子がよく伝わってきます。ちなみに、キルスティン・ダンストは映画「スパイダーマン」のヒロイン“MJ”です。

  • 製作:2014年
  • 日本公開:2015年4月11日
  • 上映時間:96分
  • ジャンル:サスペンス
  • 映倫区分:G
  • 公式サイト:www.kieta-uso.jp/

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どこか気になるチェスター、彼は何者?


チェスターの着こなしにはちょっと見とれてしまいます。ベージュを基調にしたコーディネートは、ギリシャの青い空と古い神殿に映えて旅情を誘うのですが、一方、なんだか決まり過ぎている違和感はなんでしょう?それがこれから始まるサスペンスの前兆にもなるのです。

そんな夫婦に近づくツアーガイドのライダル。一見して優しげで親切なツアーガイドに見えるのですが、裕福そうなチェスター夫妻を見つけた時、ガイド料目当てか、はたまたコケティッシュなコレットに気があるのか下心いっぱいにガイドを申し出ます。

ライダルの目的は何だったのか?


コレットは話題の豊富なライダルのことをすぐに気に入り、多少渋っていたチェスターも説得してライダルをツアーガイドとして雇うことにします。3人で食事や買い物を楽しむのですが、ある日ライダルが二人が滞在するホテルにコレットの忘れ物を届けに行った時に事件に出くわします。ここから3人の関係は思わぬ方向にころがり出します。

もともとチェスターはライダルのことをあまり信用していませんでした。また、ガイドを申し出たのもコレットに気があるからだとして嫉妬心を燃やすなど、やましさのある人物でした。そんな時に自分が原因で殺した人物を、ライダルには酔っ払いだと嘘をつき死体を放置してしまったのです。

遺跡めぐりが“逃避行”に変わる時


チェスターはコレットにも嘘をつき、すぐにホテルを出なければならなくなったと言います。そしてギリシャから出国するため、現地事情に詳しいライダルに頼み偽造パスポートを作ってもらいます。こうして3人は、たまたま出会った観光客とツアーガイドの関係から、犯罪者と共犯者という抜き差しならない関係になってしまったのです。

偽造パスポートの受け取り先のクレタ島に移動し時間をつぶす3人。しかし、ついにホテルに残したパスポートと死体から足がつき、地元の新聞に2人の写真が載っているのをライダルが見つけます。バスで移動するクレタ島の綺麗な景色を愛でる余裕はすでになく、サングラスで顔を隠して逃避行を続ける犯罪者一味となってしまったのです。

“嘘”の連鎖が続きます。ついに、チェスターは口封じにライダルを殺そうとします。また、口論が原因で最愛の妻コレットも失ってしまいます。おしゃれなスーツも汚れきって、ボロボロになりながらも逃走し続けるチェスターの末路は映画でお楽しみ下さい。
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