映画に不可能はありません!過去と未来をひっくり返し、人間に100年間の寿命を与えても、さも科学的であるかのような前置きさえすれば、スクリーンの中では生き生きとした仮想現実が広がります。
「100年目の恋」なんてよほど疲れてしまうか、怨念に近い愛情を持ち続けるのかどちらか?いいえそんな心配はいりません。悲しくも美しい主人公アデライン・ボウマン(ブレイク・ライヴリー)が身にまとう、100年間のファッションの変遷に見とれているだけでも十分楽しめる映画です。
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- 製作:2015年
- 日本公開:2015年10月17日
- 上映時間:113分
- ジャンル: ロマンス/ファンタジー/ドラマ
- 映倫区分: G
- 公式サイト:http://adaline100.jp/
ハッピーじゃないアンチエイジング
アデラインが生まれたのは1908年1月1日。生きていれば100歳をゆうに超える彼女なのですが、29歳の時、車の事故が原因で年齢がストップしてしまいそのまま生き続けることになります。いわゆる不老不死状態になったのです。
不老不死はテーマ的にはよくありアンチエイジングと聞くと羨ましい限りですが、ほとんどの場合そんなハッピーな生活が毎日続くわけではありません。最大の悩みは、年を取らないのは自分だけということです。犬と暮らすアデラインの人知れぬ悲しみは、愛犬が死んでいくのを何度も見届けて来たことなのです。
悲しみのアデライン
スタイルが良くて美人の彼女となれば、周囲の男たちが放っておくはずがありません。彼女の前に現れる男性エリス・ジョーンズ(ミキール・ハースマン)のアプローチに心が揺れますが、同じ時代を一緒に生きられらないことを知っている彼女は心ならずも避けてしまうのです。
悩むアデラインを諭し、心の赴くままエリスと付き合うことをすすめるは、21歳の時に産んだ彼女の娘フレミング。(年を取らないアデラインですが、すっかり初老のおばあさんになっている娘とのツーショットには驚きです。)
100年間のファッションショー
娘にも励まされ、アデラインはエリスに誘われるままついに彼の実家を訪問することになります。そこで出会ったエリスの父親ウィリアム(ハリソン・フォード)、不老不死の輪廻は再びいたずらに回り出します・・・。
この映画、普通に流れていく時間の中を、普通に恋愛のできないヒロインのもどかしさだけかというと、そうではありません。もう1つの楽しみ方、それはモデル張りのブレイク・ライブリーが着こなす洗練されたファッションです。
GUCCIをはじめとするハイブランドが、100年間の時代を背景にして場面場面に登場します。ファッションは繰り返すと言われる中で、現代にアレンジされたスタイルは懐かしさより憧れそのものです。この映画の中でしか鑑賞できないファッションショーを存分楽しんで下さい。
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