会議で決まって言われるのが「もっと、アイデアを出せっ」という上司。
そりゃ、アンタの仕事だろ…とは思いつつ
「若い感性を出すのは今だけかも…」と妙に納得していませんか?
そうです、若いのは今だけ。
ならば、やってみましょう。若いアイデア三昧。
今回は「新聞ネタ」で行きましょう。
日経を読むな!東スポを読め!!
いきなり、何?といわれそうですが、
会社員なら、日本経済新聞といわれそうです。
雑誌なら東洋経済、ダイヤモンド、そしてヴェリタス…
ですが、それはそれ、もっとネタになるものを読みましょう。
東京スポーツ新聞、これは本当に凄いです。
まず、何が凄いのかを理解しましょう。
凄い理由①
駅売りで一番売れる。
キオスクで8分の1の大きさで売れるには、青に白地、それも
人目を付くキャッチコピーが大切です。
「人面魚は」「宇宙人は」「あわや」…
たった3文字、4文字を大きくして、興味を抱かせます。
手に取って、お金を渡し紙面を広げると
「偽物だった!」「鳩山氏似か?」「完投、ハンカチ王子」
など、思わずコケてしまいそうになる記事ばかり。
問題は、ここです。
「たった3文字で興味を持たせる凄さ」
「たった3文字でお金を払わせる凄さ」
ここに尽きるのです。
アイデアとは、インパクトです。つまり、中身よりつかみ。
中身が良くても、つかみがなければ無意味なのです!
東スポの記事は「非常に真面目」だ!
日本経済新聞は、ビジネス情報を扱っている…とはいいますが、
実際は「隠語」だらけのマニア新聞です。
株の上げ下げ、業績の雲行き、気配高、気配安、トレンドは…
はっきりいえば、気分で掲載しているのようなものが多いのです。
経済とは、ニーズがあるから売れる、作る、盛り上がる、のではありません。
実態は「ニーズを無理にでも作る」「買わせるように仕組む」のです。
携帯電話がスマホになって、タブレットと二本立てが普通になりましたが、
月々5000円だの1万円だのを、しっかりと払わせるのが、IT産業です。
知らないうちに電気代や水道代と同じように、毎月口座引落し。
こうなると、確実に集金できますし、付加価値を高めればお客は追加購入してくれます。
そうでない事業者はどうしたらいいでしょうか?
「東スポに学べ!」一発芸を毎回ヒットさせる高度なテクニック
東スポがなぜ売れるのか?
それは、記者が実際に張り込んで記事にしていることです。
毎年年末年始は、芸能記者がいきなりハワイでカメラ片手に空港に張り込みます。
記者は前日にいきなり「ハワイに行ってくれ!」とデジカメを持たされます。
1週間後、本社からメールが来ます。
「もう1週間延期だ!」
その後、またメールです。
「大物のAが行くから、もう一週間延期だ!」
いつでも臨戦態勢であり、社内は非常に真面目な雰囲気です。
彼らは3大夕刊紙の熾烈な戦いを毎日繰り広げているのです。
だからこそ、東スポの記事は「信用できます」し、「記者の息吹が伝わる」のです。
アイデアとは、張り込むことです。
何かないか?メシ抜き、恋抜き、そうやって懸命に探すのです。
そして、真面目に箇条書きに落とします。
最後は出来るだけインパクトのある「キャッチコピーを採用」するのです!
常に「本物の記事を読め!」「学歴や社歴は関係ない」
ヒントをひとつ。
例えば、先頃スズキ株式会社が「ハスラー」というRV車風の軽自動車を売り出したところ、
販売計画の5倍もの受注があって、大ヒットしているそうです。
注目したいのは「何故売れるのか」ではありません。
そもそも、こういう「売れる車がデビューしたきっかけは何か」を知ることです。
話によれば、スズキの社長が「こういう車を作ってほしい」という顧客の
声を聞いたのがきっかけだったそうです。
鈴木社長はそのとき「どういう形の車なら乗りたいか?」を徹底的に聞いたそうです。
「どういう車なら売れるか?」ではありません。
「どういう車なら乗りたいか?」なのです。
乗りたい…と思わせる車なら、こういう使い方もできる、こういう装備もいいな…と
アイデアが次から出て来るでしょう。
でも「こういう車なら売れる」だけなら、
「対象は20代女性で、色はピンク」「シートの素材はデニムにしよう」
などと根拠のない一方的な製品になってしまいます。
東スポがなぜ売れるか?
それは「見出しの面白さ」と「下らないネタを真面目に書く」ギャップの違いです。
アイデアとは、人の考える「ウラ」にあるのです。