映画「アンコール」今、始まったばかりだよと語りかけてくれる感動ドラマ

映画の本編終了後のテロップに、to family と出ます。そう言えばこの映画って、きっと見る人の年齢によって主人公が違ってくるのではないでしょうか。老人目線、若い女性目線、中年男性目線、子供目線とありますが、共通項は“家族へ”です。

コーラスなんか、とうそぶく気難しい頑固おやじアーサー(テレンス・スタンプ)は、妻マリオン(ヴァネッサ・レッドグレイプ)が通っていた年金生活者ばかりの合唱団に入らないかと、担当の女性音楽教師エリザベス(ジェマ・アータートン)から誘われます。

コンクールの本選出場目指して頑張るメンバー達の練習曲(実はこれがみんな名曲なのですが)をバックに、周囲の努力で次第に頑固おやじが氷解していくのですが、いつしか見ている人までやさしい気持ちになってくる映画です。

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  • 製作:2012年
  • 日本公開:2013年6月28日
  • 上映時間:94分
  • ジャンル:ドラマ/音楽/コメディ
  • 映倫区分:G
  • 公式サイト:http://encore.asmik-ace.co.jp/
目次

典型的な頑固パターン

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「頑固」は失うものが多いということを教えてくれます。アーサーは、余命の少なくなった妻マリオンと最後までいいコミュニケーションを取ることができたのでしょうか。妻と死別したあとの、最愛の息子や孫との付き合い方、マリオンがずっと楽しんでいた合唱団との関係、それぞれもったいない時間が流れていきます。

テレンス・スタンプはその頑固さを実にうまく見せてくれます。もともとこの俳優、こんな性格なのに違いないと思うほどです。いつも気難しく眉間にシワを寄せているのを見ると、人生ってこんなに難しいのかなって思ってしまいます。

人生って楽しいはず

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その眉間のシワと好対照なのが、エリザベスの明るさです。ジェマ・アータートンが好演していて、彼女がみんなの前で曇りのない表情でタクトを振ると、人生って楽しい!と思わせてくれます。老人たちが、Let’s Talk About Sex(Salt-N-Pepa)『セックスの話をしよう!』をみんなで嬉々として練習するのです。

この映画、けっこう感動モノでラストの盛り上げはもちろんですが、合唱団の練習曲の選曲に工夫があり、映画全体のムードを徐々に上げてくれます。マリオンの最後の歌は、『トゥルー・カラーズ』(シンディ・ローパー)で、アーサーに想いを伝えます。

“今、始まったばかりだよ”

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アーサーの頑固さが溶け出すのは、エリザベスが自身の悩みをアーサーに打ち明けてからです。その後、みんなが帰ってから二人は特訓をします。エリザベス曰く、「アーサーは私たちのダークホースよ!」ということでコンクールの本選に備えます。

原題は“SONG FOR MARION”。亡くなったマリオンのための歌、なのです。アーサーは果たして、マリオンのために本選で歌うことができるのでしょうか?

ちなみに、映画の主題曲はセリーヌ・ディオンのUnfinished Songs(終わらない歌たち)。
♪So you’re thinking it’s ending.But it’s only just begun.♪
がエンディングで流れますが、なかなか帰れません。
“今、始まったばかりだよ。”と。

https://www.youtube.com/watch?v=APJrftBzSeA

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