あなたは、キーボードで文章を打つにあたって、どんな手順を踏んで「形」にしていきますか?
「なるべく手早く、手間を掛けずに、いかに楽に仕上げるか?」
元になる内容が、ウェブ上の文章の場合、一部コピペしたりしましたか?
いろいろな方法を試しました。
ラクしてできたはずの文章は、コピペの継ぎはぎ文章は後から見直してみると目も当てられない文章です。
仕方なく、書き直す手間がかかって、全然ラクに文章が作れていません。
どうしてそんなことになってしまうのか?
コピペでは内容が頭に入っていないので、全然まとまらないのです。
そんなことを繰り返したので、やり方を変えました。
元になる内容を読み、メモに大体の骨組みを書いてからキーボードに打ちなおしていくと、
意外や意外、これが結構スラスラ打てていくのです。
「書く」ということがどういうことなのか?
「キーボードで打つ」こととどう違うのか?
見てみましょう。
目次
キーボードの入力では「脳の後頭部」の活動が見られない!?
脳科学的には「キーボードで文章を打つ」のと「紙に文章を書く」のでは、「血液量」がちがうのです。
「分光学的計測法」で血液量が変化するのを観測すると、目瞭然です。
ちなみに「血液量」が多いということは、脳が活発に動いている証拠なんだそうです。
それぞれ脳のどこを使っているのでしょうか?
「脳科学」の側面から探ります。
書くことの脳科学
- 理解して文章を考えて、頭の中で文字変換【言語野】
言葉の理解や、表現を司る脳の部分を言語野といいます。
場所は大脳皮質の前頭葉にあります。 - 手を動かして書く【運動野】
中心前回の背側部と中心溝の前壁にあります。 - この動きと字をよく見る【視覚・運動野】
後頭葉の後頭極にあります。
キーボードを打って文章をつくることの脳科学
- 1.文章を考える【言語野】
- 2.キーボードを打つ【運動野】
- 3.パソコンが「文字変換」をするのを確認する【視覚野】
使っている部位はあまり変わらないのですが、書くときには同時に二つの部位を使っていることに気がつきましたか?
まず、まとめる時に、視覚を使ってさらに「書く」という作業が上乗せされます。
さらに、手を動かして書く時に、自分の言葉で置き換える際には「漢字変換」は、自分の脳でしなくてはなりません。
「見る」のいい加減さ
キーボードで打った文章が、けっこう誤字脱字が多いこと、ご存知ですか?
よくよく考えれば、どんな漢字かを考えなくてもパソコンがどんどん変換してくれるのです。
いざ、同じ文章を紙に書いてみると「あれ?あの漢字って・・・どうだったっけ?」と情けなるくらい漢字が書けないという現実があります。
「こっけい」って漢字で書けますか?
先日中学生レベルの漢字を書いてみましたが、あまりにも思い出せない自分でも唖然としました。
いかにパソコンや依存した文章を作る活動をしているか・・・。
自分の打った文章を、紙にプリントアウトするとよくわかります。
モニターで一生懸命チェックしても、何箇所か見落としがあることが多々あります。
「書くこと」も大事です
書くことで脳は育まれます。
年齢に関係なく、脳を使うことで脳のサイズが大きくなるというデータもあります。
キーボード入力は脳への負荷が低いのです。
キーボードが悪者なのではなく、便利なところはむしろどんどん利用していいのです。
ただし、「書くこと」と「キーボードを打つこと」とのバランスを考えて使うことが大事です。
「書くこと」で思考をまとめ、「キーボードを打つこと」で人にわかりやすく見せるためのアウトプットをするのです。
問題解決の上手な人は、すでに最初のノートの段階からノートの中で問題解決ができている
『マッキンゼーのエリートはノートに何を書いているのか』
著者:大嶋 祥誉
参考サイト
参考にさせていただいたサイトをご紹介します。
日本筆記具工業会 H20年度会員研修会「書育」のすすめ脳から知る人と環境 ペンで書くことは脳をはぐくむ