ノロウイルスと診断されたら、どんなことに気をつけて過ごしたらよいのでしょうか。
家族が発症して看病する時に、よかれと思ってしたことが、かえって回復を遅らせてしまうこともあります。
看病する時のポイントをおさえておきましょう。
目次
ノロウイルスの治療は?
ノロウイルスには、抗ウイルス剤がないので、対処療法になります。
脱水症状がひどい場合には、点滴が必要になったり、吐き気を抑える薬や整腸剤などを使用することもありますが、自宅療養できることがほとんどです。
ノロウイルスの時に注意すべきポイント
脱水症状に注意
下痢や嘔吐が続く時は、少しづつ、こまめな水分補給が大事です。
水分補給は、脱水を防ぐためだけでなく、ウイルスを体外へ排出する効果もあります。
胃腸に負担をかけないように、常温か、少し温めて飲みましょう。
一気に飲むと、嘔吐しやすくなるので、5~10分おきに1口のペースでこまめに飲むようにします。
ただ、水やお茶での水分補給は、体内の塩分が薄くなり、めまいや頭痛、吐き気、意識障害など危険な状態になる可能性があるので、経口補水液やスポーツドリンクがオススメです。
経口補水液は、ドラッグストアなどで購入できますが、家にあるもので簡単に作ることができます。
ノロウイルス以外の病気時の水分補給にも適していますので、覚えておくと安心です。
水1Lに、塩3gと、砂糖40gを混ぜるだけです。
飲みにくい場合は、好みでレモンやグレープフルーツの果汁を加えてもOK。
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無理に食べなくても大丈夫
嘔吐があるうちは、無理に食べるとその刺激で嘔吐を引き起こすこともあり逆効果になります。
嘔吐や下痢の症状は、1~2日で治まることが多いので、水分補給ができていれば無理に食べなくても大丈夫です。
嘔吐の症状がなくなったら、おかゆ・うどんなど消化吸収の良いもの、かぼちゃ、にんじんなどの野菜スープ、胃の粘膜を保護してくれる卵・豆腐、りんごやヨーグルトなど整腸作用のあるもの、ゼリーなど喉ごしのよいものを少しずつ摂るとよいでしょう。
お菓子・ジュース・油物・食物繊維の豊富な食べ物は、下痢を悪化させるので避けましょう。
下痢止め薬は使用しないこと
市販の下痢止め薬を服用するのは危険です。
嘔吐や下痢はウイルスを体外に排出する働きがあるので、薬で止めてしまうとウイルスが排出されずに体内で増殖してしまうからです。
回復を遅らせることにもなってしまうので、どうしても辛くて薬を服用したい場合は、病院に相談して整腸剤、吐き気止め、痛み止めなどを処方してもらいましょう。
いつから学校に行ってもいいの?
インフルエンザと違い、ノロウイルスは出席停止期間が明確に定められていません。
嘔吐や下痢が治まれば、家庭の判断で登校してもよいことになっています。
しかし、ノロウイルスは症状が治まっても、1~2週間は体内に潜伏し便などの排泄物からウイルスを排出しています。
長い人で1ヶ月ほど潜伏していたというケースもあります。
ノロウイルスは1度罹ったから大丈夫ということはありません。
何回もかかることもありますし、何より他人にうつすことがないよう、特に手洗いをしっかりすることが大切です。