あれ?!パソコンのファイルや、デジカメの画像が見つからない・・・そんな時、消失したデータのように頭も真っ白になってしまいますよね。
消失したデータは、データ復元業者に依頼したり、復元ソフトを使い自分でも復元や復旧が可能なケースも多いので諦めることはありません。
復元方法や復元業者については、これまでの記事で説明してきましたが、今回はパソコンのデータが消失してしまった原因と対策についてまとめていきます。
パソコンのデータが消失した原因によって、対処の仕方やデータの復元率も変わってきますから、データが消失してしまった原因やパソコンの症状を見極めることも重要になってきます。
目次
パソコンのデータが突然消失してしまう原因
まずは、パソコンのデータが突然消失してしまう原因についてみていきましょう。
パソコンにデータを保存しておくために必要なものが「記録媒体」です。そして一般的なパソコンに搭載されている「記録媒体」がハードディスク(HDD)です。
パソコンのデータが突然消失してしまう原因が、このハードディスク(HDD)の故障によるものです。
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パソコンのハードディスク(HDD)の故障には2種類ある
パソコンのハードディスク(HDD)の故障には「論理障害」と「物理障害」の2種類あります。
「論理障害」と「物理障害」は、それぞれ原因も対処法も違いますし、そして何よりデータ復元率やデータ復元作業の難易度も変わってきます。
そのため、パソコンのデータが消えた原因が「論理障害」なのか「物理障害」なのかを見極めることも重要なポイントになります。
「論理障害」なのか「物理障害」なのかを見極める方法と、注意すべきポイントをみていきましょう。
パソコンの「論理障害」。原因と症状、データ復元方法は?
パソコンの「論理障害」とは、ハードディスク(HDD)自体に問題はないが、ハードディスク(HDD)に記録されているデータの不具合で読み込みができない状態のことをいいます。
パソコンの「論理障害」の原因
- ウィルスに感染するなどしてソフトウェアのプログラムに異常が発生した
- ハードディスク(HDD)を間違った方法で取り外してファイルシステムにダメージを与えてしまった
- 誤まった操作でうっかりデータを削除してしまった
- ハードディスク(HDD)を初期化してしまった
論理障害のほとんどは、操作ミスや、危険なソフトウェアのダウンロードによるウイルス感染など人為的なミスによって引き起こされます。
ほとんどの場合、システムトラブルによるエラーなので、ハードディスクさえ認識できていればデータを復元することは可能ですし、誤まった操作でうっかりデータを削除してしまった場合は、上書きさえしなければ100%復旧可能です。
なぜなら、削除してしまったデータは、表面上見えていないだけでハードディスク(HDD)内部にはまだ残っており、「いつでも上書きOK」というスタンバイ状態にあるからです。
データの上書きを防ぐためには・・・?
パソコンに慣れていない人だと、上書き=保存だと思いがちなので、新しいデータを自分で保存さえしなければ大丈夫だと考えてしまいますが、ただパソコンの電源を入れる、そのパソコンをいつものように使用するというだけで、新しいデータはどんどん上書きされていくため、注意が必要です。
データが上書きされてしまうと、データ復元が比較的簡単な「論理障害」の中でも重度の障害とみなされ、専門のデータ復元業者でも復元するのは難しくなります。
論理障害の主な症状
- フォーマットエラー(ディスクがフォーマットされていないというようなメッセージ)が出る
- OSが起動しない
- ファイルやフォルダといったデータが開けない
- データが勝手に削除されていたり、データファイル名が変わっている
論理障害の場合のデータの復元方法
論理障害であれば、市販のデータ復元ソフトなどを使って自分で復旧・復元できる可能性が高いです。
パソコンの「論理障害」。原因と症状、データ復元方法は?
ハードディスク(HDD)に記録されているデータの不具合で読み込みができない状態である「論理障害」と違い、パソコンの「物理障害」は、ハードディスク(HDD)そのものが故障したことによって起こる障害のことをいいます。
パソコンの物理障害の原因
- 落下、衝撃、水濡れ
- 劣化による寿命
- 使用環境や長時間使用することによる熱暴走など部品の自然消耗
- 停電や強制終了などによってシステムを正常に終了させられなかった場合
ハードディスク(HDD)は消耗品であるため、劣化による寿命であることがほとんどですが、使用環境によっては寿命がくる前に故障して使えなくなってしまうこともあります。
ハードディスク(HDD)の寿命は、使用環境やメーカーにもよりますが4~5年前後と比較的短いです。
パソコンの物理障害の主な症状
- 異音や異臭がする
- ハードディスクが認識されない(読み込めない)、もしくはエラーが出る
- パソコンの動作が著しく遅かったり、一瞬止まったりする
- OSが起動しない、もしくは頻繁に再起動する
いつもはしたことのない「カツンカツン」「カラカラ」といった異音がすることで、物理障害だと気づく人も多いです。
上記のような症状が起きているときに、電源を何度も入れたり作業を続けると、状態がどんどん悪化しデータの復元率もどんどん低下しますので、電源を落とし、できるだけパソコンには触れないのが一番です。
ハードディスク(HDD)は、いつかは寿命がきてしまうのですから、普段からデータのバックアップを取っておくことが重要です。
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論理障害の場合のデータの復元方法
ハードディスク(HDD)そのものが故障してしまうと、分解やパーツの交換など専門的な作業が必要になりますし、データの破損も重度であることが多いため、専門の技術を持ったデータ復旧業者に依頼しなければなりません。
物理障害の場合は、電源を入れたり、作業をすればするほど事態は深刻になるため、すぐ電源を切りデータ復元業者へ修理の依頼をするのがオススメです。
自力でなんとかしたい気持ちはわかりますが、すぐ修理に出せば復元できたであろうデータも、作業を続けたことで二度と復元できなくなってしまったら後悔してもしきれませんよね。
データを復元したい場合は、メーカーに修理を依頼するのは×
パソコンが故障したら、メーカーに修理依頼をしようと考えている人も多いと思います。
メーカーに修理を依頼した場合、パーツ交換はしてくれるのでパソコン自体は直りますが、データの復旧・復元まではしてもらえません。
データを復元したい場合は、専門のデータ復元業者に依頼しましょう。
パソコン初心者ならデータ復元業者に相談が◎
論理障害であれば、データ復元ソフトを使って復元できる可能性が高く、その方が専門のデータ復元業者に依頼するよりも安く済むし、データを他人に見られずに復元できるので魅力的に感じますね。
しかし、パソコンに詳しくない人が、データ復元ソフトを安易に使用するのは危険です。
自分で「論理障害」と判断したが、実は「物理障害」だったというケースもあるからです。
「復元できたらラッキー」というような割り切れるデータであればいいですが、絶対に復元したい大事なデータの場合は、信頼できるデータ復元業者に依頼するのがオススメです。