ビジネスメールは、大切なお客様、お取引き様にこちらの意志を明確に伝える手段として5W1Hの基本を踏まえて書くことが大切です。
しかし、あまりにもビジネスライクになり過ぎると、用件のみのなんとも味気ないメールになってしまい、お客様あるいは大事なお取引様とイイ関係を続けるには決して良いことではありません。
そこで、季節季節のちょっとした挨拶、先方の健康を気遣う言葉、日頃の感謝を伝える気持ちを添えてメールを出してみませんか。ホッとする気分がお互いに伝わり、末長いお付き合いに繋がります。
ケーススタディ:ビジネスメールは季節の挨拶と気配り
今回のケーススタディは、「季節の挨拶と気配り」です。相手はいつもお世話になっている大事なお取引様とかわす受発注のやりとりの中で、ここ数日の急激な寒さに気遣いを見せるというものです。
ご担当 ○○様
いつもお世話になっております。
先日は急な発注依頼にもかかわらず、早々のご対応をいただきありがとうございました。担当者ともども大変喜んでおります。
さて、当月の発注は別紙通りで通常のB建材に加え、C建材も同数納品していただきたくお願い申し上げます。納期的には従来通り月末収めでけっこうでございます。
何卒よろしくご手配のほどお願いいたします。
先日お電話でお話しした時に、〇〇様の声が少し風邪気味だったように感じました。ここ数日、急な冷え込みですが体調を崩されませぬようご自愛ください。
株式会社〇〇建材 第一営業部
△△ △△
いかがでしょうか?ビジネス的には前段の文章で「用件のみ」として十分伝わっていますが、最後の結びの文章が先方との距離を縮めてくれます。
ビジネスメールは細かい記憶が気配りに繋がる
「先日お電話でお話しした時・・・」お取引様でもお得意様でも同じですが、イイ関係が長く続く秘訣は、相手のこと(言動)をしっかり記憶しているというです。ビジネス的には、取引上のポイントや約束事を守るのは必須ですが、その時々の細かい状況を覚えていて語れることが信用にも繋がります。
その意味で、この「先日お電話でお話しした時・・・」を切り出すことは、「そんなことまで覚えてくれたんだ!」という驚きになります。その上、それが自分の体調に関することだと分かればさらに嬉しいものです。
そして最後に、「体調を崩されないよう・・・」と続けることでこちらの気遣いを感じてくれるはずです。以下、使いやすい「季節の気配り挨拶」を紹介しましょう。
(ご無沙汰の気持ちを表現)
◯毎日雨が続き気の滅入る日もありますが、お互い元気に頑張りましょう!
(担当者同士が同等の関係で親しみを込める場合)
◯すっかり春めいて来ました。いよいよ春商材に強い御社の出番ですね!
(先方の商売がフルシーズンに入ったことへの世辞)
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NGワード:ついうっかりにならないように!
一方、季節や気遣いのフレーズを入れたのはいいのですが、安易に使ってしまい結果的に印象を悪くすることもあるので注意しましょう。
(いくら季節の挨拶でも自分のことは禁句。相手に気遣わせるだけ)
△毎日雨が続き、滅入ってしまいますね。
(上記同様これも自分のことだけ。滅入ってしまっただけでは戦意喪失)
△すっかり春めいて来ました。春商戦の行方は大丈夫ですか?
(要件がボケてしまい世辞にならず、「大丈夫ですか?」はちょっと失礼)
いかがでしょうか?メールの宛先の担当者との関係に要注意です。事務連絡の同等レベルなのか、役職の高い方なのか、面識のないメールのみの方なのか、気を配りながらのメール発信を心がけましょう。
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