長崎県対馬市で確認されてから3年。来るぞ来るぞと恐れられていた
あの危険外来生物がいよいよ日本本土に上陸しました。
その危険外来生物とは。➖ツマアカスズメバチ。
アジア、欧州で猛威を振るい、人間を震え上がらせているあのツマアカスズメバチの恐ろしい生態をご紹介致します。
環境省は11日、どう猛で繁殖力が強い特定外来生物「ツマアカスズメバチ」の巣が北九州市門司区で見つかったと発表した。
3年前に国内で初確認された長崎県の離島・対馬以外で確認されたのは初めて。同省は周辺に他の巣がないか調査し、見つかれば駆除する方針だ。環境省や北九州市によると、巣は8月28日、同市門司区松原3の下水処理場「市新町浄化センター」の敷地内にあるイチョウの木で見つかった。駆除した業者が「特定外来生物のハチに似ている」と市に報告して判明した。巣は直径約50センチで、地上から約7メートルの高さに作られていた。ハチを確認した九州大の上野高敏准教授(昆虫学)によると、腹部のオレンジ色の斑紋がやや多く、「対馬よりも韓国に生息するハチの特徴に近い」と指摘。韓国・釜山港と貨客船の往来がある山口県・下関港を経由して入ってきた可能性があるという。
出典:www.yomiuri.co.jp
1、驚異の繁殖力。
強い繁殖力で生息域を拡大するそのスピードこそが最大の脅威となってます。
元来、中国南部、南アジア、東南アジアを生息域としていましたが、近年急速に朝鮮半島や欧州に拡散されました。韓国では2003年に、
フランスへは2005年、スペインには2010年に侵入が確認されました。
日本においては長崎県対馬市で2012年に初めて上陸が確認されています。
2、非常にどう猛である。
非常に高い攻撃性を持ち、一度獲物や敵と定めた相手に対しては執拗に攻撃を繰り返す習性があります。
10mの高さを超えるところにも容易に巣を形成するツマアカスズメバチは、都市部に流入後もマンション等の高層住宅に巣を作ります。
住人に攻撃を加え、刺されて死亡した人の存在も報告されています。
高層マンションの多い日本でも同じような事例が出る懸念があります。
3、ミツバチを主食とする。
対馬ではミツバチを使った養蜂が盛んに行われてきました。しかしツマアカスズメバチが流入し、甚大な被害を受けました。
一つの養蜂業者だけで年間に10個以上の巣箱が全滅させられたといいます。
また、ミツバチが襲われ続け減少すると、受粉に利用しているナス、かぼちゃ、スイカ、イチゴ等の農作物へのダメージは避けられません。
ミツバチの減少は養蜂業者だけでなく、生態系に深刻なダメージを与えると危惧されています。
出典:http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/ine/ueno/tsumaaka2.html
出典:http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/ine/ueno/tsumaaka2.html
ツマアカスズメバチの被害拡大防止はこれから10年が勝負と言われています。
気が付けば、日本全土でツマアカスズメバチを見かけるようにななった、という事態だけは避けなくてはなりません。
被害への対策として重要になってくることは、
- これ以上の侵入を許さない。
- 発見するたびに駆除する。
以外にない状態にあります。
このように、ツマアカスズメバチの生態を知れば知るほど恐ろしい危険外来種であることがわかります。
日本本土において、これ以上の流入、繁殖は是が非でも防がなくてはなりません。
万が一発見した場合には、身の安全を確保した上で、早急に地域のお役所に通報しましょう。