会社の中で1番多く使うのが報告メールです。営業で外に出ていて、仕事の進み具合や受注状況などを会社に知らせることがよくあります。
その日のうちに会社に戻れば詳細を口頭で報告しますが、そのまま直帰する時はメールで日報報告をしたり、特記事項があれば速報的な意味でメールを送ります。
今回は、タイムリーな報告メールで上司と良好なコミュニケーションを取る方法を解説しましょう。
目次
伝えたいポイントを整理する
1日外で営業すると顧客とさまざまなことが発生します。しかし、それを時間の経過とともに書いていくと日記になってしまいます。見る上司の方も、ダラダラ書かれた日報は読む気がしません。
書く前に、その日の営業活動をまとめておきます。たとえば、訪問顧客数、成案数、特記的な顧客の声、クレームなど項目立てをして箇条書きにするとわかりやすいでしょう。
以下、報告メールの事例を上げて具体的なポイントを紹介しましょう。
お疲れ様です。
本日の営業活動状況を報告いたします。
本日は、当月の月間テーマである上得意顧客のアフターフォローを中心に営業活動をいたしました。
〇総訪問数 8件(全てアポイント後訪問)
〇受注額 200千円
〇応対顧客数 6件(1件・・・急な外出で不在、1件・・・体調不良で再アポイント)
〇特記事項
・A様から追加の発注をいただく。
・D様から製品の機能改善の要望あり。クレームではないが、後日返事の約束をする。
・F様から課長への伝言あり。(急な納期変更へのお詫び)
・B様、C様、E様は特記事項なし。
・いずれも、新製品のカタログ案内を配布。
※D様、F様の件については、明日出社時に詳細を報告します。
尚、最終訪問の終了時間が6時を回りましたので直帰させていただきます。
<追伸>
前月の営業報告書は、昨日、課長宛に添付メールで送っておりますのでご確認お願いいたします。
営業三課 鈴木一郎
相手(上司)の立場に立った報告メールのポイント
このメールの宛先である山田課長が見るポイントは以下の通りです。
営業報告メールポイント1:本日の成果
営業は何と言っても数字です。報告の冒頭から本日の営業活動の成果(受注状況、訪問顧客数など)を、できるだけ数値で表します。当日の目標数値があれば、目標の達成比も記入します。
営業報告メールポイント2:特記事項
これは、本日の活動の中で特に上司に報告しておきたい内容です。この例では、D様から製品の機能改善の要望があった件を記入しています。
山田課長にとって部下の営業マンから寄せられる製品情報は、メーカーのマーケティング情報として大変重要です。ただし、製品に関するトラブルなどのクレームは日報ですませてはいけません。その場合は、メールより電話です。
今回の例では、「クレームには至らない」と断りを入れておけば山田課長も安心です。
営業報告メールポイント3:ニュアンスは直接口頭で報告
また、F様から山田課長への伝言を預かっています。これは大事なポイントです。いつF様が山田課長と会って話題になるかわかりません。
そこで、鈴木営業マンとしては、とりあえずの一報をメールで伝えておいて、明日の出勤時に「製品改善要望」と合わせて直接口頭で報告しますと伝えています。
本題と直接関係のない報告事項は追伸で
追伸は、「本題と少し違うけど、報告しておきます。」という感じです。この事例では、営業報告書を提出したので見ておいて下さい、というメッセージを最後に入れています。
もしかしたら、山田課長から営業報告書がまだ出ていないよと催促されていたのかも知れません。それに対して「ちゃんと出していますのでご安心を」というメッセージです。
営業報告メール まとめ
良好なコミュニケーションを言い表すビジネス用語で、「ホウ・レン・ソウ」という言葉があります。
報告、連絡、相談の3つを略して「ホウ・レン・ソウ」と言い、「報告」は中でも大切なコミュニケーションのひとつです。
こんなことは言わなくてもいいかな、というところから意思疎通が少なくなってくるので注意しましょう。