「人事異動を知らせるビジネスメール」去るときこそ印象よくご挨拶

春は人事異動のシーズンです。変わる人、残る人、社内もあわただしくなりますが仕事を通じてお世話になった社外の人に、これまで懇意にしてもらった感謝を込めて“取り急ぎ”のメールを送って、お知らせしておくことがビジネスのマナーです。

現在進行中の仕事は今後どうなるのか、新しく就任される人は誰なのか、またその人はどういう人なのかと、お知らせをもらう人からすると尋ねたいことがいっぱいあるのですが、まずは要点を絞ってポイントのみ知らせることが先決です。

目次

最低限伝えたい項目を一報する


もちろん、メールだけ済まそうなんて思わないことです。大事な人事異動のお知らせを取引先や顧客に「連絡します!」だけでは失礼です。「まずは一報」を、というのがメールの役割です。差し出す人は慎重に文面を作り、「何日付で」「どこの部署へどんな肩書で」異動するのか正確に伝えます。

また、人事異動は突然やってきます。相手はもちろんびっくりするのですが、しかしそれは相手にとってはまったく関係のないことで、こちらの勝手な都合といえます。従って、先方が異動によって迷惑がかからないように文中でしっかり押さえます。

そのため、次の担当者とはすみやかに引継ぎを済ませるので、取引様にあってはご協力とご理解を賜る文章にしたいものです。

実際の文例でポイントを整理しましょう

件名:人事異動のご報告とお礼

吉田部長殿

いつもお世話になります。

この度、4月1日付けの人事異動で、私、山田太郎は、東京支店総務部総務課長を命じられました。

大阪支店時代の4年間、吉田部長には大変お世話になりました。新任の営業担当時代から本当によく可愛がっていただき感謝しております。

まずはメールでご一報させていただきますが、速やかに引き継げるよう今月末には改めて後任の者と一緒にご挨拶させていただきたいと存じます。

吉田様には今後とも引き続きご愛顧下さいますようお願い申し上げます。

営業第三課 山田 太郎

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人事異動メールの外せないポイント


このように、骨子的にはポイントをはずさす簡潔に伝えることを心がけます。太字部分が、最低限必須の項目となります。

次に、先方とのお付き合いの深さを考えながら、膨らませる方法を紹介しましょう。
頻繁に取引上のメール交換をしているなら不必要ですが、この場合、吉田部長はあくまで取引先の幹部でメールを出すのが久しぶりなら、冒頭の「いつも・・・」に変えて、

〇「突然の人事異動メールで失礼いたします。」と前置きするのもひとつの気配りとなります。

実際にお伺いしてでの挨拶が前提なので、このメールでアポイントのお願いをしておくのも方法です。「今月末には改めて・・・」に続き、

〇「来週の25日火曜日もしくは、26日水曜日はいかがでしょうか?」あるいは、
〇「一度お電話でアポイントを取らせていただいてよろしいでしょうか?」と踏み込んで都合を聞く方法です。

人事異動メール NG文例

いつものクセで、気軽に書いてしまうと思わぬところでマナー的に失礼なメールになってしまうので注意しましょう。

△「あっという間の5年間で、いろいろありました・・・。」
人事異動は本人にはなにかと思い出がありますが、感慨じみた感想は最初の一報では控えるようにしましょう。」

△「念願の課長職に昇格することができ喜んでいます。」
これも今回の異動に関して、喜びや残念的なことはビジネスメールには不要です。」

△「メールの方が早いのでご連絡いたしました。」
早い遅いは関係なく、「訪問」「電話」「メール」が丁重な報告の優先順位なので「まずはメールで」「電話でお呼び出しする前に」「お伺いする前に」の気持ちでメールを出しましょう。

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